人気ライオン銃殺で非難殺到

ジンバブエの公園で観光客の人気を集めていたライオンのセシルが殺されているのが見つかり、地元のサファリ団体は28日、セシルを殺したのは米国の狩猟愛好家で歯科医師のウォルター・パーマー氏だったと発表した。パーマー氏は同日遺憾の意を表した一方、ガイドらに「合法的な狩猟」を依頼していたと釈明したとのこと。
ワンゲ国立公園を訪れる外国人観光客に人気だったセシルは公園外にエサでおびき寄せられ、今月1月に殺されていたそうだ。
ジンバブエ・サファリ運営者協会の会長は首都ハラレで記者会見し、「襲ったのはウォルター・パーマーと言う米国人だ」と述べ、パーマー氏は今回の狩猟に5万ドルを支払っていたと明かした。
セシルには英オックスフォード大学の研究プログラムの一環で追跡用の首輪が付けられており、医師らがそれを隠そうとした形跡があるという。同団体は、「セシルは皮を剥がれ、頭部を斬り落とされていた。セシルの頭がどこにあるのかは分かっていない」と明かしている。
ジンバブエの国立公園当局は28日、パーマー氏を案内した地元のプロのハンターと狩猟が行われた土地の所有者は狩猟に関与した責任が問われており、2人は29日に出廷すると明らかにし、取り調べるためハンターの息子の行方も追っていると発表したが、パーマー氏については何も言及しなかったという。
米ミネソタ州在住のパーマー氏は米狩猟愛好家の間では弓矢の専門家として知られており、世界中を旅してヒョウやバッファロー、サイ、ヘラジカといった大型動物を追いかけていたそうだ。
南アフリカ、ナミビア、ジンバブエなどの国では年齢が繁殖適齢期を超えたライオンなどの大型動物の一部の個体について狩猟許可証を発行しているが、ジンバブエの自然公園ではこれらの動物の狩猟は禁止されているそうだ。
パーマー氏は2008年にも米ウィスコンシン州でクマを密猟したとして有罪を認めたと伝えられている。その際同氏は「合法的に狩猟をするために地元のプロのガイドに経験に頼っていた」と語っていたという。
パーマー氏のツイッターとFacebook、さらに同州ミネアポリス近郊にある同氏の歯科医院のウェブサイトは、厳しく非難するコメントが殺到したことから閉鎖されたそうだ。
なぜセシルはわざわざおびき寄せて公園外に連れ出されてまで殺されなければならなかったのだろうか。ハンターたちがきちんと法で裁かれ、パーマー氏がこれ以上罪のない動物を傷つけないよう狩猟を慎んでくれればいいのだが。